本が好きだ。
推理小説とか、すごく好きだ。
主に日本の推理小説を読むのだけど、名探偵が次々と暗号やらダインイングメッセージやらを解きほぐしてくれるのは、なんとも快感。
推理小説といったら、私はやっぱり講談社だと思う。
量が多いからかもしれないけれど。
あの背表紙が、何か好きで。
横並びにすると、作家別に色が変わっているので、並べやすい。綺麗。
ま、そんなこんなですが。
推理小説って言っても、いつもいつも当たりなワケではない。
世の中の推理小説には、
「犯人は車に大きな剣をくくりつけていた」
だの
「鍵は非常に大きなものだった(きっとテニスラケットより大きいんだ)」
だの。
意味不明なものも多い。
そんな中で今日私が読んだ『恋恋蓮歩の演習〜A Sea of Deceits』も、やはり駄作であるというしかない。
なんていうか、作者は隠しているつもりなのだろうけれど、最初の伏線からバレバレ。
こうだろうな…。と思ったら本当にそうだった。
正直、謎が一つもなかった、と言っていい。
作者森博嗣氏が何を思っていたのかは知らないが、彼の作品は期待はずれが多い。特に短編。
や、ファンも沢山いるんだろうけど…。
なんていうのか、ミスリードが全くない。
私はミスリードされて、引っかかって、その滑稽な自分のアイデアを名探偵の助手達がまるで私と同じように繰り広げてくれるのが好きだ。
そこに間違いがあるのだと、すっきりさせてくれるからだ。
が、しかし。
森博嗣氏の作品は、決してミスリードが…ないとは言わない。
が、うまくない。
なのに。
彼の小説を買ってしまう。
面白い、わけではない。断じて。
ただ、キャラクターに好印象を感じてしまったのだ。
講談社が数年前に、自社版権の推理小説の人気キャラクターを紹介する小さい冊子を作っていた。
その中に出てきた森博嗣氏の小説のキャラクター、犀川創平。
なんだかとても、かっこいいのである。
紹介文でほれて、購入。
小説の内容は、しょぼい。しかし、犀川創平だけは、何となく嫌いになれない。
裏切られるとわかってて、期待してしまうのだ。(恋恋蓮歩〜に犀川は出てこないけれど。)
多分、どんなに浮気されても恋人がいつか自分に帰ってくると思ってしまうおばかさんの気持ちと同じだ。
ようは、惚れた弱みである。
ああ、畜生。
また買っちゃったよ…。
posted by み〜ほ at 01:01| 兵庫 ☁|
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