2007年06月03日

No Language But a Cry

Richard D'ambrosioの本で、邦題『ローラ、叫んでごらん』です。
この本です。

1973年に日本で初版されたんですかね。

講談社+α文庫として第一刷が発行されたのは2000年2月20日。

内容は本の後ろに書いてあることを引用しますと

泣き声がうるさい、そういって両親は1歳のローラをフライパンで焼いた。一命をとりとめた幼子は知的障害児として施設に送られるが、他者への恐怖と絶望から言葉を発することができなかった。12歳のローラが臨床精神科医の著者とめぐりあったとき、運命は新たなる道を辿りはじめた……。


といったものです。

興味はあったけど、今まで読んだりしてませんでした。
かなり有名な本のようですね。ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

最初読む前に、なんとなくこの本を読んだら鬱々とした気持ちになるような気がしていました。

1歳の赤ん坊を、アル中の親がフライパンで焼く。
(父親は猫殺しが趣味だというんだったそうです。坂東眞砂子って人を思い出しますね。いつぞやの。)
その部分だけでも、なんだか、『幸せ』とか『未来』とか『友達』とか何て言うか『嬉しい』につながるものが欠けていそうで。

鬱々とするのを覚悟しながら、読みました。

皮膚の50%以上が焼け爛れている。
想像するだけで、ぞっとしました。
斜視で、唇はまるで干しブドウのようで。
脚には静脈瘤があって、絶えず痛んで。

12歳になっても、一言も言葉を発さない女の子。

陰鬱な気持ちになること請け合いの状況です。

それでも、最後まで読みました。

物語は、ハッピーエンドでした。

4回も手術を受け、斜視も火傷も静脈瘤も治して、最後には看護婦になったローラ。

泣ける話、ではありませんでした。
でも、感じるところはありました。


読み終わったあと、ヘレンケラーの伝記を読んだ後と同じような気持ちになりました。
若しくは、シーラという子。

障害だったり、虐待だったり、一人では立ち直れないような状況に追いやられた子ども。
いろんな人が匙を投げた子どもを、頼み込まれた人が面倒を見るようになって、何年もかかって、その子の心の傷を癒してあげたり、足りないところを補ってあげる。

立ち直るには、本人の力が必要に違いはないのですが、それ以上に、『傍にいてくれる人の力』は偉大だと思います。

ヘレンにサリバン先生がいたように。
シーラにトリイ・ヘイデンがいたように。
ローラにはリチャード・ダンブロシオがいた。

そんな感想しか出てこない自分が情けないですが、一読の価値はあると思います。

最初に心配したような、鬱々とした気持ちにはなりませんでした。
残酷な描写もないですしね。




ちなみに日本のAMAZONでこれの英語版を買おうと思うと、めっちゃ高いです。
1万円とかします。
何でですか。
posted by み〜ほ at 23:27| 兵庫 ☁| Comment(0) | 好き嫌い | 更新情報をチェックする
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