2007年06月21日

バランスボール

神様。アタシの人生って何なんですか?
馬鹿みたいに人にヘーコラして生きること、これですか?

大阪さんっぽくちゃうねん、とか言ってよ。

「ちゃうねん」

お空から答えが返ってきた。

「ちゃうねん。
 アンタの人生は、これや。」

その言葉とともに、アタシの体は一瞬浮かび上がって、次の一瞬でぐにゃぐにゃした物体の上にいた。

「何これ。
 バランスボール?」

「せや。
 足、床につかんといてみ?」

言われた通りに、足を離してみる。

途端にぐらりと傾いて、アタシは慌てて足をつけた。

「支えがないと、無理だよ。」

「ワイは出来るで。
 足腰鍛えてるからな。」

「そんなの、アタシ鍛えてないもん。」

「それや。」

お空はビシッと効果音が鳴りそうなはっきりとした口調で言い放った。

「アンタは、支えがないとやってけんくらいしか、鍛えられてないねん。
 だからな、周りにヘーコラしてでも、支えてもらわんといかんねん。」

ふぅん、と言うと、お空は言った。

「自分の土台をきっちり鍛えて、バランス感覚を備えて、自分の芯をしっかり自分で支えられるようになったら、支えがなくてもフラフラなんてせんよ。
 がんばりや。」

わかったようなわからないような気持ちだったが、とりあえず肯いた。

「これ、このバランスボールどうすんの?」

「それ、アンタにあげるわ。
 バレンタインデーに仏壇にチョコ供えてくれたお礼。
 ホワイトデーやな。」

「そらどうも。」





そんなわけで、アタシの部屋には、時期外れな上にホワイトデーに似つかわしくない贈り物が、畳半畳分を占拠している。
posted by み〜ほ at 21:24| 兵庫 ☁| Comment(0) | 創作 | 更新情報をチェックする
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